共産主義と欲
共産主義思想の生みの親のマルクスはユダヤ教の親とキリスト教の国で育ちました。
なので、発想は一神教からです。
中世の一神教ではアプリオリの神（唯一絶対永遠不変の神）が存在するという考えが前提でした。
共産思想はその逆の発想です。
つまり、アプリオリの神が絶対的な有ならば、共産思想は絶対的な無なのです。だから唯物論になります。
この発想は一神教だからこそ生まれるものです。
マルクス自体は資本主義の問題点を指摘しましたが共産思想で具体的にどう解決するのかは書いていません。
そもそも、マルクスの経済発展段階説は、原始共産制→古代奴隷制→封建社会→資本主義社会→共産主義社会になるという予想でしたが、日本において見てみると日本の古代に奴隷はいなかったので当てはまらないのは明白です。
当てはまるのは一部の地域でしかないのです。
共産主義が上手くいかない理由は簡単で、欲があり怠け者だからです。
唯物論なので、機械のように欲が無い場合に機能するのですが、人間というか生命には欲があるので上手くいきません。
システム的に一極集中になり、その人たちが皆ブッダのような人たちならいいのですが、トップになりたい人（権力欲）がある人がのし上がっていくので初めから無理な話なのです。
そのトーナメントで勝ちあがった人がトップになるので、自分の権力よりが長く続くように働いていきます。
平等な世界を実現するより自分の権力強化する方に向かいます。
こうして欲という悪魔により腐敗度は増していきます。
そもそも、欲が無いというのは食欲・生存欲もないしこの世に未練もないはず。
共産主義は平等をうたうので、個人の自由度がかなり少ない世界です。
なので、やらされている感が強い世の中になります。
学校の勉強などもやらされている感があると、つまらないですし、覚えも悪くなります。
人間の脳は怠け者でもあり、楽に流されてやすいです。
怠け者だからこそコストパフォーマンス・タイムパフォーマンスなる用語ができます。
怠け者だからこそより楽をしようとして発明もできるのですが、発明したとしてもらえる報酬は平等なので変わりません。
変わらないのであれば何かを作るより、手を抜いた方が簡単に楽ができます。
みんなが手を抜けば抜くほど生産効率は落ち、貧しくなっていきます。
平等をうたう共産主義社会は手の抜きあい合戦、管理者は豪欲合戦と二極化していきます。
現在は中世・近代の一神教「アプリオリの神」はゲーテルによって否定されてしまいました。（現代のキリスト教は汎神教らしい）
世界にアプリオリは存在せず、諸行無常が正しかったということです。
資本主義と欲
資本主義の根っこは共産主義と同じです。
近代資本主義の父といわれたアダムスミスも一神教の環境で育ちました。
国富論を出し、資本主義が生まれました。
資本主義も人間の欲の暴走によって機能しなくなってきています。
何故機能しなくなっているかというと、アダムスミスは国富論を発表する前は倫理の本を何冊も出しています。
つまり、道徳・倫理の土台の上の資本主義なのです。
土台が崩れると資本主義自体が崩れてしまうのです。
みんなで協力してやるからこそ繁栄するのです。そのためには道徳・倫理が必要です。
ウエーバーも資本主義とは2つの精神からなるとしています。
1つは労働とは宗教儀式であるということ（高い倫理性の徹底が必要）
2つ目は目的合理的な精神
資本主義はギャングやマフィアではできないのです。
道徳倫理が無いと資本主義は無理なのです。
ただ、資本主義になって変わったのはお金についてです。
それまでお金儲けはよいとされていませんでした。
「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」
マルコ福音書より
それが、資本主義の精神では、お金儲けが正しいとされてしまいました。
一切のやましいことはなく、神様に祝福される行為であるかの如くです。
資本主義が道徳・倫理を失くしたらどうなるのかの一例がこの事件です。
【黒幕】ビッグモーターは前座！諸悪の根源は損保ジャパン筆頭に保険会社にあり【ゆっくり解説】
この動画にある通り、売り上げを上げるためにお客の車に傷をつけ、それを修理してお金を稼ぐ。
保険会社は黙認、又は不正の指導をしていた疑いがある。（支払われる保険金は保険率のおかげで翌年以降の保険料に跳ね返らせれば保険会社は損しない）
最低でも不正を見抜けなかったのは怠慢と言われてもしょうがありません。
損保会社3社が過去最高益を更新している仕組みがこれなのでは？と疑いたくなります。
このように道徳・倫理の無くなった資本主義は「お金第一主義」と化したお金教という宗教です。
そして、「富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られる」と聖書にあるように、欲が暴走した資本主義の世界ではお金が有る無しで二極化していきます。
その信者が増えれば増えるほど世の中はお金の奪い合いとなり、他人に譲る心優しい人から脱落していき、地獄へと近づいていきます。
共産主義・資本主義の成れの果ては不自由で貧しくなるか、お金を奪い合う世界です。どちらも地獄です。
初めは良かったとしても段々と悪くなっていくことはよくあります。
仏教では平安時代に末法思想というのが流行りました。
末法思想とは、仏教における思想の１つ。「ブッダの教えは、ブッダ死後、時間が経つと共に次第に人々に行き届かなくなる！」というもの。
末法思想では、ブッダが亡くなった後の期間に応じて３つの段階があると考えます。
- 正法（しょうほう）の期間。人々にブッダの正しいが伝わり、悟りを開くことができる。
- 像法（ぞうぼう）の期間。人々にブッダの正しい教えは伝わるが悟りを開ける者がいなくなってしまう時代。
- 末法（まっぽう）の期間。ブッダの正しい教えも伝わらなくなり、悟りを開ける者も居なくなる時代。
悪魔が教えを改変させて機能しなくさせると考えてもいい。
資本主義にしても道徳・倫理が失われていって末法になっていく。
もしくは土台の思想である一神教自体に問題があるのかもしれません。
一神教の原点ともいえるモーセが神から授かった教えが、神を名乗る悪魔による教えだとしたらどうでしょう。
又は神からの教えがあったとして、悪魔が改変したとしたら。
（私が悪魔ならそうするだろう。神を利用して。）
間違っていた場合は過去に戻って考えてみましょう。
神道では自然を敬い・恐れ・調和して生きます。
日本は災害が多いので人々が協力していかないと生存に不利になります。
聖徳太子の十七条憲法「和を以て貴しとなす」など、二極化せずに調和していくことを念頭に置いています。
聖徳太子の時代では神道に海外から道教・儒教・仏教が入り込み、争っていました。
それを調和したのが聖徳太子です。
十七条憲法は、内容は道徳そのものなのです「日本人同士で争うな」「物事はよく話し合って決めよ」などが書いてあり、そこには神道・仏教・儒教・道教が入っているのである。
第1条は和の精神、2条は仏教、3条は天皇に従う（神道）4条は礼（儒教）、聖徳太子＝厩戸皇子なので、厩で生まれた＝イエス（キリスト教・ミトラ教？）。聖徳太子の持っている剣は七星剣（七星＝北斗七星＝道教）なので全て和合している。
更に推古15年（607年）には「敬神の詔」（日本の神々を幹として、仏を枝として繁らせ、日本を豊かな国にしていきましょう）を出し、日本をまとめていった。
個々で争って排除ではなく、まとめて調和していくのです。
いい教えだったら取り入れて調和していく。（いいと思う部分だけを取り入れるのがミソ）
このような日本の思想に対し、一神教が争いになっていくのは悪魔の教えだからではないか？
又は悪魔によって教えが曲げられているのでは？と疑いたくなります。
ヨーロッパでは土着の宗教と外来の一神教なら、一神教が勝ち、土着の神は怪物や妖怪とされて滅びていきました。
その結果、行きついた先は暗黒の中世でした。
詐欺師なんかは9の正しい情報に1の嘘の情報を混ぜて人々を徐々に誘導し騙していきます。
騙す方が悪いのですが、何回も騙されている場合、騙されている方にも問題があります。
オレオレ詐欺に騙された人が、今度はワタシワタシ詐欺に騙されてしまうようなものです。
本人が成長していかない限り、同じような事で何回も騙されるのです。
本人が原因に気づくまでずっと。
逆にそれは本人の成長を促しているとも言えます。
陰陽道では、陽極まれば陰に転ず。陰極まれば陽に転ず。という言葉があり、神を陽だとすると悪魔は陰になります。
つまり、悪魔は悪いのかというと悪魔は悪魔の役割があり、
人が悪魔に惑わされて苦しむのは次のステージに進むために必要というわけです。
そうしないといつまでも同じステージにとどまることになりかねません。
人を目覚めさせる・成長するきっかけになるので協力者ともいえます。
ということは、現在の共産主義・資本主義の廃退は次のステージに移行する必要悪なのかもしれません。
そろそろいい加減に気づけ！と言っているかのようです。
次のステージに行くのにノロノロしている人間への警告が苦しみなのかも。
おわりに
共産主義・資本主義の終わりに来ているのではないでしょうか？
終わらせるのは私たちが次のステージに行くという意思と行動です。
余計なことを考えず、今この瞬間だけを見て、自分のやりたいことをしましょう。
とりあえず、お金が全てのお金教から抜けておきましょう。そうしないといつまでもこのステージに残り成長しないまま苦しむだけの世界になってしまうかもしれません。